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前回に引き続き、知能検査・発達検査についてお話していきます。前回は概要編として、検査を受けることのメリットや注意点についてお話ししました。今回は活用編として、検査で得られた結果をどのように扱っていけばよいかについてお伝えできればと思います。
検査を受けるきっかけは様々ですので、活用の仕方も人それぞれです。いくつか具体的な例を挙げていきたいと思います。
おそらく一番多いと思われるのは「発達障がいを疑われて検査を受ける」ケースです。多くの人が誤解していますが「WISCを取れば発達障がいかどうかわかる」わけではありません(ADHDの検査(ADHD-RS)や自閉スペクトラム症の検査(CARS2日本語版)はあります)ので、直接診断につながるわけではありませんが、「発達障がいを疑われる背景」について考える一助となることができます。例えば授業に全く集中することが出来ないお子さんの場合、目と手の協応が上手くいっていないために黒板を写すだけで精一杯になってしまっているかもしれませんし、一度にたくさんのことを記憶するのが苦手で勉強に対して興味関心が低くなっているかもしれません。検査をとることでそれらの力がまだ十分に育っていないのであれば、板書を頑張りすぎないように穴あきプリントを用意してもらったり、タブレットでの撮影を許可してもらう、一度にたくさんのことを覚えきれないのなら特定の教科の時に通級などを利用する、補助員を1人つけてもらう等の対応策を考えることが出来るのです。
次に多い理由として「進路選択の参考に検査を受ける」というケースが挙げられます。小学校や中学校で普通学級もしくは支援学級に入るのか、または支援学校に入るかを決める際に検査を受ける方はとても多いです。特に中学校は小学校と異なり教科数も増えますし、人間関係も複雑化します。お子さんだけでなく親御さんも不安になってしまいます。しかしWISC等の検査を受けてきちんとフィードバックすることで、あらかじめお子さんが困りそうな部分、つまずきそうな課題とその解決方法を一緒に考えることである程度の不安感を解消することができるだけでなく、学校側にあらかじめ検査結果を渡しておくことで教員をはじめスクールカウンセラーがスムーズに動きやすくなります。
ここで注意点として、「検査結果の取り扱いの仕方」が挙げられます。知能検査や発達検査はいろいろなところで受けることができます。病院はもちろんのこと発達支援センターや設備が整っているところならば学校でも受けることができるでしょう。検査の取り方はどこでも統一されていますが、結果をどのように伝えるかについては場所によってまちまちです。A4用紙5枚程度にまとめてくれるところもあれば、口頭でのみ伝えるところもありますし、結果について様々な機関と情報を共有して支援計画を立ててくれるところもあれば、個人情報の取り扱いが厳しく、例え保護者からの要望があったとしても検査結果について第3者に伝えないというところがあります。個人的にはせっかく時間とお金をかけて受けた検査なのですからいろいろな場所に共有できた方がいいと感じています。検査を受ける前に確認しておきましょう。
残念なことに学校の先生であっても発達特性について「甘え」「育て方が悪い」という考えを持っている人はまだまだいます。実際に困っている子ども達の声は無視され、学校に居場所を失ってしまう子も少なくありません。しかし知能検査や発達検査の検査結果は配慮を求める際の根拠として使うことができます。決して「甘え」や「育て方」のせいではないと証明できるのです。子ども達の生活を改善するのにこんなに便利なものはありません。しかし一方で、使い方を間違えれば子ども達に「IQの低い子」「未熟な子」というレッテルを貼りかねません。検査結果を正しく活用するためにも、信頼できてしっかりとフィードバックをしてもらえる機関や検査者に出会えることを祈っています。
まずはお気軽にご相談くださいね。
ハートライン東京クリニック 板橋分院
管理者 医師 太田陽子
学校に行きたくない気持ちの把握を行い、心身の状態を改善していきます。
家や部屋から出たくないというお子様の考えがどこから来ているのかを明らかにしていきます。対話をすることによって少しずつ変化が現れていきます。
家の中では普通に話すことができるのに、他の人の前では急に話せなくなってしまう状態です。普段の自分を出すようなトレーニング・サポートをしていきます。
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ふさぎ込んでいる気持ちを改善するためには少なからず周りのサポートが必要となります。どのようにサポートするかを伝えていきます。
嫌なことを考えた時に、まばたきを繰り返したり、早く首を振ったりするなどの行動がでます。正しい対応にて癖を減少させます。
「ゲームをしたい欲求を抑えることが出来ない」状態をゲーム障害と呼びます。
およびゲーム依存と言います。
当院のカウンセリング、オリジナルプログラムで改善を測ります。
日本では 「注意欠陥・多動性障害」と言われ、注意力や落ち着きの無い症状を指します。薬と行動療法による治療を行います。
子ども頃見過ごされたADHDが、大人になった時にご本人やご家族が違和感を持つようになり、発覚する事もございます。