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強迫性障害とは?
~事例編~ | ハートライン東京クリニック

強迫性障害とは?
~事例編~

2022.09.06 お役立ち情報

「強迫性障害」

「強迫性障害」という症名を聞いたことはありますか?あまり一般的なものではないかもしれませんね。初めて聞いたという方もいらっしゃると思います。
しかし意外にも、強迫性障害と診断されるお子さんは決して少なくありません。私たちの身近にあるのになかなか知る機会のない強迫性障害。本日は「強迫性障害とは? ~事例編~」と題して、「強迫性障害とはどのような障害なのか?」「具体的にどのような行動がみられるのか」についてお話させていただければと思います。

「強迫」

「強迫」という言葉のイメージはあまりよくありませんね。脅されたり、強制されたり…そんなことを連想する方も多いと思います。この強迫性障害はまさに皆さんのイメージ通りで、簡単に言うと「自分でもやりたいわけではないのに、それをやらずにはいられず、日常生活に支障をきたしている」場合に強迫性障害と診断される可能性があります。
具体的な例としては、「忘れ物をしていないか心配で何回も確認してしまう」「カギを閉めてきたはずだけど、万が一空いていたら不安なので、確認してしまう」などの行動を何回も何回も繰り返してしまいます。最近はコロナ禍ということもあり、「何かに触るたびに消毒をしないと気が済まない」「学校の物が汚くて数分ごとに手を洗いに行きたくなってしまう」という子ども達が増えているように感じます。
本人としても「さっき確認したから大丈夫」「いちいち消毒しなくても病気になるわけじゃない」とわかってはいても、「確認したい」「消毒したい」という衝動を抑えることができずに苦しんでいます。またご家族の方に何回も確認させるケースもあり、「もう大丈夫だからいい加減にして!」「いちいち確認に来ないで!」など、周囲の人にも好ましくない影響を与える場合があります。

具体的なイメージ

ここでより具体的なイメージを持ってもらうために、よくあるケースについてお話していこうと思います。小学校5年生のA君についてです。口数が少なく、多くの友人がいたというわけではありませんが、いたって普通の子でした。ところがある日、不注意で鉛筆と消しゴムを床に落としてしまいました。
落としたなら拾えばいいのですが、この時に「教室の床は誰が何を踏んだ足で歩いているかわからない。なにか菌がついているかもしれない。落とした消しゴムと鉛筆は触れない。」と話し、頑なに拾おうとはしませんでした。それから拍車がかかったように「学校の物=汚いもの」として休み時間ごとに、ひどい時には授業中でも飛び出していき手を洗いに行っていました。彼の教室の近くの石鹸は消費が激しかったため、3日に1回のペースで交換されていた時もあったそうです。家でもずっと手を洗っており、毎週のようにハンドソープを買いに行っていたそうです。担任の先生も困り果て、最終的には鉛筆と消しゴムに糸を通して机に結び付け、床に落ちないようにしていたそうです。ですが何かの拍子で床に物を落としてしまった時は大パニック。
とても授業どころではなかったそうです。本人も「汚くないってみんなは言うけど、自分にはそう思えない。どうしても自分を抑えることができない」と話していました。

最後に

いかがでしょうか。こちらは特にひどいケースというわけではないと思います。中にはA君と同じように「学校=汚い」という考えにとらわれ不登校になってしまうケースも決して珍しくはありません。このように強迫性障害を持っているがゆえに、苦しんでいる子ども達とそのご家族はたくさんいらっしゃいます。では彼らは永遠にそのままなのかというとそんなことはありません。
実際にA君のようなケースでも次第に良くなり、ごく普通の生活を送ることができるまで寛解している方もいらっしゃいます。適切な治療と教育を受ければうまく症状と付き合っていくことができるのもまた事実です。そこで次回は強迫性障害に対する対応と治療・教育のポイントについてお話していきます。

 

まずはお気軽にご相談くださいね。

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ハートライン東京クリニック 板橋分院

管理者 医師 太田陽子

診療科目
MEDICAL DEPARTMENT


  1. 不登校・引きこもり改善

    学校に行きたくない気持ちの把握を行い、心身の状態を改善していきます。
    家や部屋から出たくないというお子様の考えがどこから来ているのかを明らかにしていきます。対話をすることによって少しずつ変化が現れていきます。


  2. 選択性緘黙
    (場面緘黙-ばめんかんもく-)

    家の中では普通に話すことができるのに、他の人の前では急に話せなくなってしまう状態です。普段の自分を出すようなトレーニング・サポートをしていきます。


  3. 限局性学習症
    (学習障害)
    発達障害

    こどもの学習能力の伸びが見えにくい場合にカウンセラーが楽しく遊びながら学ぶ喜びを感じてもらいます。


  4. 自閉症スペクトラム
    (アスペルガー症候群)

    自閉スペクトラム症は人と接する時に人間関係を良好にするのが得意ではない、また自分自身の強いこだわりが発生してしまう発達障害の一つです。療育によって改善が見込まれます。


  5. うつ病

    ふさぎ込んでいる気持ちを改善するためには少なからず周りのサポートが必要となります。どのようにサポートするかを伝えていきます。


  6. チック障害

    嫌なことを考えた時に、まばたきを繰り返したり、早く首を振ったりするなどの行動がでます。正しい対応にて癖を減少させます。


  7. ゲーム依存

    「ゲームをしたい欲求を抑えることが出来ない」状態をゲーム障害と呼びます。
    およびゲーム依存と言います。
    当院のカウンセリング、オリジナルプログラムで改善を測ります。


  8. ADHD
    (注意欠陥・多動性障害)

    日本では 「注意欠陥・多動性障害」と言われ、注意力や落ち着きの無い症状を指します。薬と行動療法による治療を行います。

  9.  


    知的障害

    子ども頃見過ごされたADHDが、大人になった時にご本人やご家族が違和感を持つようになり、発覚する事もございます。