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自閉スペクトラム症 こだわりの強さ | 板橋区志村のハートライン東京クリニック

自閉スペクトラム症 こだわりの強さ

2022.03.25 お役立ち情報

こだわりの強さ

みなさんは「自閉スペクトラム症」と聞くとどのような症状を思い浮かべますか?しゃべれない、こちらの言った言葉を反復する(オウム返し)、一方的にしゃべりまくる…。このような症状が主に上げられると思います。これらは「ある程度は仕方ないか…」と考えている保護者の方も多いかと思います。しかし、「どうしたらいいの!?」「勘弁してくれ」と保護者の方の頭を悩ませる症状もあります。それが「こだわりの強さ」です。本日はこの「こだわりの強さ」に焦点を当てて、実際の事例とその対応策についてお話しさせていただきます。

食へのこだわり

おそらく保護者の方を一番悩ませているこだわりは、「食へのこだわり」なのではないでしょうか。自閉スペクトラム症の方は、感覚が敏感な方が多く、特に口の中が敏感な方が多いです。そのため食感や味に敏感で、苦手なものは受け付けたくないという方がたくさんいらっしゃいます。どのような食感や味が苦手なのかはその方によって異なります。具体的にはトマト(口の中でつぶれる感覚が苦手)、ピーマン(苦みが嫌。ゴーヤは好き)等がありました。また、細長いおにぎりしか食べられない方や、既製品のお弁当が食べられない方もいらっしゃいました。「○○を食べない」という場合は正直そこまで困りません。それ以外の食べ物で栄養が取れればいいのです。しかし「××しか食べない」という方は困ります。それしか食べないと栄養に偏りが出ますし、揚げ物を好む方が多いので、肥満体系になりやすいです。そういった方への対応策としては、「無理に食べさせない」ことを基本に、「どこまでなら(どうしたら)食べてくれるか」を見極めていくことが大切です。例えば前に挙げた例のトマトを食べない方。同じくミカン等の「袋の中に水分が入っていて、潰す感覚」のあるものは食べることができませんでした。どうして食べないのか、何が嫌なのかをよく観察し、試行錯誤した結果、「口の中ではじける感覚が嫌なのでは」という仮説が生まれ、試しにフォークで穴をあけたところ、パクパクと食べてくれました。細長いおにぎりしか食べない方も、少しずつ形を変えていき、「どこまでなら食べてくれるのか」を試していった結果、細長い→楕円→丸とクリアしていき、今ではお茶碗に入ったご飯も食べられるようになりました。このように、自閉症の方には独特なルールが存在しており、まずはそのルールがどのようなものか、どこかに抜け穴はないのかを根気強く探していくことが重要となっています。

行為に対するこだわり

ほかにも行為に対するこだわりもあります。「この人形を持って歩かないと気が済まない」「この道を歩かないと不機嫌になる」という方もいらっしゃいます。私の知っている方では「車からは最後に下りないと嫌がる」「自分が最初に食事を食べ始めないと怒る」という方もいらっしゃいました。食へのこだわりと同様に、彼らのルールがあるのです。

人に迷惑をかけないことは認めてあげる

基本的には人に迷惑をかけないことは認めてあげていいと思います。いつもと同じ行動をとることで安心しているのかもしれませんし、彼らなりのコミュニケーションなのかもしれません。しかし、こだわりが著しく他者に迷惑をかけてしまう場合は、対応策をとる必要があります。時には不機嫌になろうとも、暴れようとも毅然とした態度でNoサインを出すことも大切です。わが子が嫌がる姿を見たくないと思われる保護者の方もいらっしゃいます。しかし数年後先を考えてみてください。自分よりも大きくなり、力も強くなったわが子をあなた一人で止められるでしょうか。もし外出先でこだわりを否定され、パニックになったら?複数人の男性に羽交い絞めにさせることなんて珍しいことではありません。まだ何とかなる段階で「何がよくて、何が悪いのか」をきちっと教えていく必要があります。また、社会人となった際に、こだわりの強さが原因で仕事や住む場所が見つからなくなるかもしれません。

今後につながっていく

彼らは「自分がやっていて気持ちいいこと、安心すること」にこだわります。そこに他者に対する意識はありません。他者を自ら感じることは難しいでしょう。それを教えられるのは保護者や学校の先生等、周囲の大人です。「今はこれをしていれば落ち着くからいいか」と現状に甘んじることなく、将来を見据えたうえで、「このこだわりは問題ないのか」「別の何かにシフトできないか」工夫することが今後につながっていくのです。

 

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ハートライン東京クリニック 板橋分院

管理者 医師 太田陽子

診療科目
MEDICAL DEPARTMENT


  1. 不登校・引きこもり改善

    学校に行きたくない気持ちの把握を行い、心身の状態を改善していきます。
    家や部屋から出たくないというお子様の考えがどこから来ているのかを明らかにしていきます。対話をすることによって少しずつ変化が現れていきます。


  2. 選択性緘黙
    (場面緘黙-ばめんかんもく-)

    家の中では普通に話すことができるのに、他の人の前では急に話せなくなってしまう状態です。普段の自分を出すようなトレーニング・サポートをしていきます。


  3. 限局性学習症
    (学習障害)
    発達障害

    こどもの学習能力の伸びが見えにくい場合にカウンセラーが楽しく遊びながら学ぶ喜びを感じてもらいます。


  4. 自閉症スペクトラム
    (アスペルガー症候群)

    自閉スペクトラム症は人と接する時に人間関係を良好にするのが得意ではない、また自分自身の強いこだわりが発生してしまう発達障害の一つです。療育によって改善が見込まれます。


  5. うつ病

    ふさぎ込んでいる気持ちを改善するためには少なからず周りのサポートが必要となります。どのようにサポートするかを伝えていきます。


  6. チック障害

    嫌なことを考えた時に、まばたきを繰り返したり、早く首を振ったりするなどの行動がでます。正しい対応にて癖を減少させます。


  7. ゲーム依存

    「ゲームをしたい欲求を抑えることが出来ない」状態をゲーム障害と呼びます。
    およびゲーム依存と言います。
    当院のカウンセリング、オリジナルプログラムで改善を測ります。


  8. ADHD
    (注意欠陥・多動性障害)

    日本では 「注意欠陥・多動性障害」と言われ、注意力や落ち着きの無い症状を指します。薬と行動療法による治療を行います。

  9.  


    知的障害

    子ども頃見過ごされたADHDが、大人になった時にご本人やご家族が違和感を持つようになり、発覚する事もございます。