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自閉スペクトラム症 コミュニケーションが上手に出来ない | 板橋区志村のハートライン東京クリニック

自閉スペクトラム症 コミュニケーションが上手に出来ない

2022.03.22 お役立ち情報

コミュニケーションが上手に出来ない

皆さんの身の周りに「この人はうまく話が伝わらないな」「意思疎通が難しいな」という方はいらっしゃいますか?学校や職場にそのような人がいる場合、もしかしたら悩みの種になっているかもしれません。私も仕事柄、自閉スペクトラム症と診断を受けた方とかかわらせていただいているので、同じような感覚に陥ることがあります。もちろん、皆さんの周りの方が皆、自閉スペクトラム症の方だとは思いません。しかし、「自閉症的な特徴を持っている」方の可能性はあります。
数年間に自閉症は「自閉スペクトラム症」に名称が変わりました。これは自閉症が「自閉症であるか、そうでないか」という2極化したものではなく、グラデーションのようになっていて、自閉症的な側面の濃淡(強弱)によって捉えるべきであるという背景にあります。自閉スペクトラム症の方はコミュニケーションが上手くとることが苦手な場合が多いです。今回は、自閉スペクトラム症の方がどうしてコミュニケーションをとることが苦手なのかと、どうしたらスムーズに伝わるかについて解説していきます。前述のように「この人はうまく話が伝わらないな」「意思疎通が難しいな」という方と関わりのある方は参考にしてください。

コミュニケーションが上手く出来ない理由

自閉スペクトラム症の方がコミュニケーションが上手く出来ない理由として、「相手の立場を考えることが難しい」というものがあります。心理学の実験に「アンとサリーの課題」というものがあります。自閉症のお子さん、定型発達のお子さん、ダウン症のお子さんにそれぞれ紙芝居を見せます。登場人物はアンとサリーです。サリーはカゴ、アンはハコを持っています。サリーはビー玉を持ってきて自分のカゴに入れ、出かけました。アンはカゴからビー玉を取り出して自分のハコに入れます。サリーが戻ってきてから、自分のビー玉で遊ぼうと思ったときに、初めにどこを探すかという課題です。定型発達のお子さんとダウン症のお子さんは「サリーはアンがハコの中にビー玉を入れたことを知らない=サリーはカゴの中に入っていると思っている」と考えるため、「カゴの中」と答えます。しかし、自閉スペクトラム症のお子さんは「自分はハコのなかにビー玉が入っていることを知っている=サリーも知っている」と考えるため、「ハコの中」と答えてしまいます。このように、「自分が知っている(感じている)=相手も知っている(感じている)」と考えがちになり、相手の気持ちや考えを推し量ることが難しくなってしまうのです。
また、「抽象的なことをとらえるのが苦手」という部分もあります。日本人は「行間」や「場の空気」を大切にします。しかしこの「なんとなく」「感覚で」「空気感で」判断することは自閉スペクトラム症の方の苦手な部分です。これは先の「相手の立場を考えることが難しい」につながる部分があります。嫌味や婉曲的な表現は言葉通りにとらえてしまい、トラブルにつながったり、いじめに発展したりする場合もあります。

どのようにコミュニケーションをとっていけばいい

それでは、このような方々とはどのようにコミュニケーションをとっていけばいいのでしょうか。まずは伝えたい結論から先に伝えるようにしましょう。例えばあいさつをしてほしい際に「朝会ったらあいさつした方が気持ちいいよね」と伝えても「挨拶をしてほしい」という裏の意味は伝わりません。ですので「朝は挨拶をしてほしいです」と明確に伝えましょう。そのあとで必要なら「その方が気持ちよく働けます」等、理由を伝えてあげることで、スムーズに要求が理解できます。婉曲な表現や長々と話すのは逆効果です。

少しの工夫で困り感が軽減

そして「当たり前のことでもきちんと言葉で伝える」ことです。私たちは知らず知らずのうちにマナーや常識を身に着けてきました。しかし、特性上子どもの時や学生時代にそれらのスキルを身に着けずに大人になってしまうケースが往々にしてあります。「人の体型や容姿を指摘するのはよくないよ」「会社の電話ではお世話になっていなくても『お世話になっています』と伝えてね」等のことも、その都度伝えてあげましょう。
彼らは相手の立場になって考えることが難しいですが、できないわけではありません。こうした当たり前のことを少しずつ伝えていくことで、成長し、コミュニケーションのスキルも上達していくのです。皆さんも少しの工夫で困り感が軽減されていくと思いますので、ぜひ試してみてくださいね。

 

まずはお気軽にご相談くださいね。

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ハートライン東京クリニック 板橋分院

管理者 医師 太田陽子

診療科目
MEDICAL DEPARTMENT


  1. 不登校・引きこもり改善

    学校に行きたくない気持ちの把握を行い、心身の状態を改善していきます。
    家や部屋から出たくないというお子様の考えがどこから来ているのかを明らかにしていきます。対話をすることによって少しずつ変化が現れていきます。


  2. 選択性緘黙
    (場面緘黙-ばめんかんもく-)

    家の中では普通に話すことができるのに、他の人の前では急に話せなくなってしまう状態です。普段の自分を出すようなトレーニング・サポートをしていきます。


  3. 限局性学習症
    (学習障害)
    発達障害

    こどもの学習能力の伸びが見えにくい場合にカウンセラーが楽しく遊びながら学ぶ喜びを感じてもらいます。


  4. 自閉症スペクトラム
    (アスペルガー症候群)

    自閉スペクトラム症は人と接する時に人間関係を良好にするのが得意ではない、また自分自身の強いこだわりが発生してしまう発達障害の一つです。療育によって改善が見込まれます。


  5. うつ病

    ふさぎ込んでいる気持ちを改善するためには少なからず周りのサポートが必要となります。どのようにサポートするかを伝えていきます。


  6. チック障害

    嫌なことを考えた時に、まばたきを繰り返したり、早く首を振ったりするなどの行動がでます。正しい対応にて癖を減少させます。


  7. ゲーム依存

    「ゲームをしたい欲求を抑えることが出来ない」状態をゲーム障害と呼びます。
    およびゲーム依存と言います。
    当院のカウンセリング、オリジナルプログラムで改善を測ります。


  8. ADHD
    (注意欠陥・多動性障害)

    日本では 「注意欠陥・多動性障害」と言われ、注意力や落ち着きの無い症状を指します。薬と行動療法による治療を行います。

  9.  


    知的障害

    子ども頃見過ごされたADHDが、大人になった時にご本人やご家族が違和感を持つようになり、発覚する事もございます。